メイタタのしもべ日記

マサイ族の彼氏と遠距離恋愛中の看護師

マサイ村滞在記⑦ロマの家族

ロマの家族は女系家族で、彼以外は全員女。

ロマが第一子でそこから妹たちが5人いる、みんな大変美しい。

マサイ族は一口に言うと美しい。

容姿が美しいだけではなく、マサイ族であることに誇りをもって暮らしているライフスタイルが美しい。

そんな家族に囲まれて2週間暮らした時間は私の宝物である。

 

 

①ママ

いつも私のことを可愛がってくれるママ。

細い身体から計り知れないパワーを発していて、いつも笑顔で明るい人。

初めて彼女の写真を見たとき「この人がロマのママなんだ。」と思うくらい似ている。

 

②ローズ

二番目の妹、恥ずかしがりでそこがまた可愛い。

私が村を去るときに、私が付けていたピアスをプレゼントしたらめちゃくちゃ喜んでくれて、別れ際には泣いて別れを惜しんでくれた。

 

③アナ

三番目の妹、クールビューティーアナ。

あまり笑うことはないけれど、いつも私に寄り添ってくれてスワヒリ語とマサイ語を教えてくれる先生。たまに見せる笑顔が眩しい。

 

④モニカ

四番目の妹、私と一番仲良し。

会ったその日から、モニカにひっついて村の中を散策した。

彼女はいつも私の手を繋いで「タタ、マペ!(レッツゴー)」と色んな所に連れて行ってくれる。14歳の彼女と全力で遊ぶと1分で体力ゲージが0になる。

 

⑤ジェニファー

五番目の妹、芸人魂。

彼女はエンターテイナー。カメラを向けると常に新しい角度から切り込んでくる。ある日は変顔、ある日はラッパー。言葉は通じないが、もっとも私の笑いのツボを連打してくれる希少な存在。

 

⑥マグダレナ

六番目の妹、末っ子強し。

とにかく元気、7歳って太陽光エネルギーで動いているのかと思うほどいつも全力。

全力で走り、遊び、笑い、泣き、いきなり電池切れになり眠る。

天真爛漫とは君のためにある言葉だよ。

 

マグダレナとロマの年齢差20歳以上。

上3人(ローズ、アナ、モニカ)はお兄ちゃんを尊敬しているが、下2人にとってロマはおもちゃだ。

マグダレナ「ロマ、スマホ貸して!!」

ロマ「なんで?」

マグダレナ「タタはスマホ好きに使わせてくれたよ?写真撮る!」

そしてロマのスマホ充電は無くなった。

スマホ充電は近隣の村に行って、お金を払って充電が必要なので結構大変だが、末っ子にはそんなの関係ねえのだ。

 

次に彼らに会えるのは年末の予定、頑張って渡航費を稼ぐべく日々勤労に励む今日この頃。早く会いたいなあ。


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お弁当

再就職してから早1か月弱、毎日お弁当を作っている。

病棟で働いていた時は忙しさに感けて料理をする時間を削り、化粧をする時間を削り、朝ごはんも削り、削った分の時間すべてを睡眠に充てていた。

朝は1分でも多く眠っていたい!鋼の精神でお布団に籠城し、家を出た瞬間から「今日は何時間寝れるだろう」しか考えていなかった社畜時代。

 

とにかく家に帰ってくるとバタンキューで料理を作ろう!という思考回路はショートしていた。コンビニとスーパー総菜、近所のラーメン屋さんが私の栄養源という、栄養士さんに生活指導を受けるレベルの食生活。

患者さんに食事指導できる立場ではなかった。

「塩分高くなるので、ラーメンの汁は飲まないでください。」

週7でラーメン食べてる看護師に言われても説得力ゼロ。最近食べた野菜はネギ。

 

そんな生活で、お弁当なんて作る余裕もなく日々コンビニで買うラーメンとうどんを交互に啜っていた。食べているのに栄養が偏っていたせいか、勤めていた6年間でMAX7Kg勝手に痩せた。運動も食事制限もしていないのに少しずつ減っていった。

20代の頃は痩せたらラッキー!だったが30代後半になると、どこか悪いんじゃないか?と思い受診したら結果は「健康です」だった。

 

今の職場はほとんど残業せずに5時に終業して2分後には病院を後にしている。

さっさと家に帰って野菜入りのラーメンを啜り、次の日のお弁当用にゆで卵を作る。

翌朝6時に起きて、ご飯を詰めてゆで卵と冷凍食品の唐揚げ2個と緑が欲しいので野菜のカップを1つ詰めて完成。

たった1分でできるお弁当を週5、同じメニューで食べている。特に飽きることはないのでメニューは固定、いろいろメニューを考え始めると嫌になって辞めてしまうのでこのまま続けることにする。

ティージョブズやマークザッカーバーグが同じデザインの服を着るように、私は毎日同じメニューの弁当を食べる。朝からメニューなんて考えてられないのだ、その分クリエイティブな発想が生まれるわけではないが、私の気持ちは楽になる。

 

朝何も考えず思考停止でつくるお弁当。

また来週分のゆで卵を作るべく卵を買いに行こう。

 

 

 

 

フィルム写真

私が就職した当初、世はデジカメ全盛期だった。

 

みんなコンデジを買ってフィルムカメラでは出来ない、撮ったその場で写真を確認できて何枚でも(メモカの容量はあるが)写せてみんなで共有できる革新的なカメラ。

私も働き始めてお給料をもらい、早々にデジカメを購入した。

PanasonicLumix。薄いラベンダーに少し青を混ぜたような色のカメラ。

Panasonicといえば「アユはぶれない」と浜崎あゆみがCMしてたなあ、とにかくどんどん画素数が上がり手振れに強くなりコンパクトになりカメラコーナーが賑わっていた。

 

何代目かに購入したCanon IXYは画質も良いしフォルムも良くて長い間活躍した。

まだ動画を撮ることが今のように浸透していない時代に、IXY持って忘年会用の動画素材を自分で一から作っていた。

YouTubeもそこまで流行ってないあの時代に、結婚式用のムービーとか忘年会の余興ムービーとか、とにかく分からんなりに作っては失敗し作っては失敗の繰り返し。

少女時代のMr.TAXIをコマ送りにして、全く同じカット割りで忘年会余興ムービーを作ったあのパッションはどこから来たのだろう?

 

11月の寒空の中、三条御池の中央分離帯でダンスの素材を撮ったのもいい思い出。

朝の6時に外科医U先生を呼び出して今出川大橋から河原町を何回も走らせたのもいい思い出。

京都御所で女子高生の恰好でダンス動画を撮っているときに御所警察がこっちをみていたのもいい思い出(?)。

当時の山田知事にばったり出会って、友だちの結婚式にメッセージもらったのはミラクル。

 

2010年代に入って、コンデジiPhoneのカメラ性能はどんどん近づき

iPhoneでここまできれいに撮れるなら、コンデジはもういいか。」

そこからほとんどiPhoneで済ませてしまっている。世界一周の時に一眼レフをもって行ったが重さのあまり首が凝り、盗難におびえた経験からアフリカ縦断にはiPhoneしか持っていかなかった。

もちろんiPhoneで素晴らしい写真は撮れるが、サファリでライオンやキリンを撮った時は一眼レフとはいわんがもう少し性能の良いコンデジを持ってこれば良かったと思った。周りのカメラガチ勢はバズーカーみたいなカメラでライオンを撮影していた。

 

しかし、iPhoneやデジカメには欠点もある。

それは何千枚の写真をフォルダに貯めているだけで、ちっとも整理できていない。

「アイクラウドがいっぱいです」のメッセージは見慣れてしまって効力を失っている。

重い腰を上げて、写真を選別しいくつかプリントアウトしてみた。スマホで簡単に写真を見るのもいいけれど、現像してアナログな状態にあえて戻すのも味があって楽しい。

 

マスキングテープで壁に写真を貼ってみる。

その写真が目に入るたびに、写真を撮った日を思い出す。

フィルムカメラを懐かしく思った。

 

 

デーモン閣下のCMが好きだった。

マサイ村滞在記⑥牛が一番大事

マサイ村の一日は夜明けとともに牛の世話から始まる。

夜のうちは牛を柵の中に入れて、外敵から守りつつ脱走を防いで、朝になったら柵から出して広場でしばらくリラックスタイム。

仔牛はお母さんにひっついておっぱいを飲んでいる。その横でモニカ(4番目の妹)が別の牛の乳しぼりに勤しんでいる。びゅーっびゅーっと勢いよく乳が出て入れ物にどんどん溜まっていく。試しに私もやってみたが1滴しか出なかった。

 

日中牛たちは放牧されて、草を食んで夕方に帰ってくる。

時々脱走する牛も居て、近所の農作物を食い荒らすなどの被害が出るので放牧も楽ではない。先日もロマは脱走した牛を探して1日つぶれたらしい。しかもトウモロコシ畑2個分食い荒らしたのでマサイ会議が行われたんだとか。どんな会議だったのか気になるところ、対策はあるのだろうか?

「I'm very tired because of crazy cow!!(めっちゃ疲れた、アホな牛のせい!)」

とお疲れの様子だった。

 

牛の世話は男性の仕事なので、小さなマサイから長老まで集落の男性がみんな集まって牛の様子を見る。一頭一頭の顔を覚えていて、牝牛には名前を付けて牡牛は名無しらしい。

ロマのお気に入りの牛を見せてもらったけれど5秒でどれかわからなくなった。

 

朝の様子を見て、調子の悪い牛が居れば捕まえて治療をする。

牛用の注射器と薬剤を携えて、ロマのお父さんが牛の頸静脈に注射を打ち周りのマサイたちは牛を素手で取り押さえている。

人間の注射と同じ要領で、まず静脈を抑えて怒張させ針を刺し逆血確認(静脈に針が入っているかの確認)をしてから薬剤を注入する。牛はピクリとも動かず立っている。

一人のマサイが解説してくれた。

「ここのリンパ節腫れてるのわかる?左右差あるでしょ。それに体温高いから病気なんだよ。」

動物のお医者さん!!(牛専門)

 

ほどなくして解放された牛は群れの中に戻っていった。

小さなマサイたちが木の棒片手に牛を追う。まだ未就学児くらいの子どもたちでも牛の扱いに慣れていて、たくさんの牛を誘導して集落の外へ出る。こうやって小さなころから牛とともに暮らし、切っても切り離せない関係を築いていく。

 

私の帰国が近くなり、ロマは私と一緒に撮った写真を「SNSのアイコンにするよ!」と言っていた。

帰国後、彼のアイコンを見るとそこには私ではなく牛が映っていた。

牛が一番大事!!

 

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旅の醍醐味

環境に適応する能力は高い方だと思う。

食べられない物はそんなにないし、地べたで寝ろと言われれば寝れるし、トイレなくて大草原でしろって言われても「わかりましたー!」と受け入れることが出来る。

あと虫に強い。が、寒さに弱い。

飛行機の中でウルトラライトダウンはマストアイテム。周りの外国人たちは半そでなのが信じられない。

今日も手術室の中で長袖を着ているのは私含め2人くらい、信じられないくらい寒い手術室で今日も保温庫にひっついて手術の進行を見守った。前世は爬虫類だったのかもしれない。

 

オーストラリアでもフィジーでもタンザニアでも日本と異なる文化圏で暮らしたことがあるが、なんでか私の周りには私を助けてくれる人たちが集まってくる。

オーストラリアに住んでいるときに、家主が酔っ払ってFワードを乱発。挙句出ていけと放り出された時も助けてくれる救世主が現れた。

 

彼女は日本人でオーストラリア人の旦那さんと3人の子どもたちと一緒に住んでいた。放り出されて途方に暮れた私を家に招いてくれて、ご飯を振舞って泊めてくれた。

3人の子どもたちと一緒にプールにも連れて行ってくれてお金もぜーんぶ出してくれた。さすがにプールの料金くらいは払いたかったので旦那さんに申し出ると「メリークリスマス!」と言って受け取ってくれなかった。ちなみに春だった。

 

1週間もお世話になって、もうこれ以上居候するわけにはいかない!

「タタさえよければ、ベビーシッターになって住み込みで居てくれてもいいのよ。」

なんて懐が広いんだ。どこの誰かもわからん人間を、ベビーシッターで雇ってくれようとするなんて…

「私がすごい極悪人で、朝起きたらお金盗んで消えてたらどうするの?」

「そんなのちょっと喋ったらわかるよー!」

大笑いして一蹴された。ちょうど10年前の出来事。

 

世界のどこに居ても、助けてくれる人がどこからともなく現れる。

もちろん騙してくる人もいるし、トゥクトゥクのドライバーとは大体もめるし色んな人が居る。それも含めて、いろんな人に出会うのが旅の醍醐味。

世界は随分と狭くなって、気軽に外国へ行ける時代に生まれたことを嬉しく思う。コロナで身動きが取れなかった3年間、やっと出られる時期になったので是非ともこの夏は海外旅行に行ってほしい。

 

みなさんはどこに行きたいですか?

今までで一番遠かった場所。

 

全身脱毛

今起こったことをありのまま書く。

 

明日は全身脱毛に行く日なので、数カ月ぶりにムダ毛の処理を始めたまでは良かった。

腕、足、指毛ふふふーんと鼻歌交じりに電動シェーバーで剃っていく。

ずいぶん薄くなったのであまり気にせず適当に処理していく。

そもそも脱毛は3回目。

1回目は20代前半に脇脱毛をニードルで1本ずつ抜くという拷問に耐えて綺麗になった。

2回目は30代前半に暇を持て余して『毛でも失くすか』と通い始めたが、ジェルの冷たさに耐えきれず途中で行かなくなった。

3回目はこれまたコロナで暇を持て余しまくりすてぃだった時にYouTubeでヒカルが脱毛サロンを立ち上げたので行ってみることにしたのだ。

 

別に腕毛や足毛が茂っていようと、当の本人は気に掛けることもなく生きていたので、カウンセリングのお姉さんに「どれくらいの周期でお手入れされていますか?」と聞かれて馬鹿正直に「してないです、いつもボーボーで気にせず過ごしています。」と答えて「なぜ来たし?!」と爆笑し合ったのがきっかけで今も通っている。

 

ふと鏡を見ると、顔の産毛がめちゃめちゃ生えていた。

もはや産毛の領域を超えて立派な毛が生えてはいかんところからこんにちはしている。

おでこの産毛と眉毛が側面で繋がっているではないか、両津勘吉ですらそこは繋がっていないのに…!

 

もともと私はおでこが狭く、富士額がそれをさらに助長させている。

YouTuberのムロチャンがおでこの毛を剃っている(現在は抜いている)のを思い出し、『そうだ、私も脱毛で産毛をなくしてもらえばいい!』

思いついたらすぐ行動、思考時間0.1秒。

 

高校生の時もラルク花葬MVを見て「眉毛のないハイドかっこいい!!私もハイドになりたい!!」からの自分の眉毛全剃りで父の爆笑を買った。眉毛がなくて許されるのは美形だけ。

 

結構、大胆に剃りこんでいった結果不自然すぎる生え際が誕生してしまった。

元の生え際から1.5cmはやりすぎた。

やはり神がお決めになられたおでこの領域を、勝手にいじくってはいけないということか。不自然すぎる生え際で、明日もおでこ全開で手術に挑まなければならない。

誰も私のおでこなど見ないとは思うが、帽子は深めにかぶろう。そしていい感じの産毛が生えてくるまで耐えるのだ。

 

じょりじょりする生え際を触りつつ、明日になればもう忘れていそうな自分が怖い。

めいこの帰還

タンザニアに行っている間、飼い猫のめいこは実家に預かってもらっていた。

毎朝4時に起きる母に、夜中の2時から「これで遊ぼう!」とおもちゃを咥えて枕元に来るので母は寝不足になったそうで、大変お世話になりました。

1カ月半の時を経て、本日我が家に戻ってきた。

 

冬毛から夏毛への換毛期でややほっそりしたスタイルになって帰ってきた。

久しぶりの家でキャリーから出た後はしばらく尻尾低めで各部屋をチェック。くまなく匂いを嗅ぎまわってようやく自分の家だと認識してくれた様子。

トタトタと廊下を小走りで駆け抜け、まだ出しているコタツ布団の上で丸くなって寝始めた。

 

可愛い、可愛すぎる。

 

しもべなのに1カ月半もお留守にしてすいませんでした。とりあえずお腹吸わせてもらえます?眠たそうにうにゃうにゃ言っているめいこを撫でまわし、吸い尽くし、しもべの猫欲は満たされた。

やっぱりワイルドキャット(野良猫)はここまで心を許してくれないので、こんなことが出来るのは家猫だけだ。買ってきたおもちゃには目もくれず、服の紐に夢中でじゃれてくるめいこ(13歳)。永遠の子ネコチャン、しかし体力は衰えてきているので1分もしないうちに横たわって目だけで紐を追っている。それもまたよし。

 

1カ月半たったが、めいこはしもべのことを覚えてくれているのだろうか?

一説には猫は飼い主のことを2年くらいは覚えているらしい。大体海外旅行から帰るとスンスン匂いをチェックされてしばらく遠くから観察される。1時間もすれば膝の上に上がってきて寝るのだが、これは初対面の人にもするので判定は難しい。

まあ覚えてなくても支障ないから構わんか…しもべが覚えていればいいだけの話。

 

ロマとテレビ電話で話している最中にめいこが乱入。

「パカ(スワヒリ語で猫)!すごーい!」

とロマが話しかけるもめいこ無反応。

私の時も無反応だったので、スマホ画面越しには認識されてないのか??もっと大きなモニターがいいのだろうか。実家のテレビで天気予報の指し棒にはあんなに夢中なのに、平面の人間には興味なし。

今は撫でろ撫でろと頭突きをして、私のブログはちっとも進まないのだが、これが猫とともに生きる醍醐味だなあと幸せを感じています。

ただいまめいこ、またよろしくね。

 

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