メイタタのしもべ日記

タンザニア出身マサイの夫と派遣看護師の日常

当ブログはアフィリエイト広告を利用しています

無職の歩き方〜王家の谷〜

クルーズ船の朝は早い。

なぜなら、太陽が上って暑くなる前に観光をスタートさせねばならぬ。

私たちがミイラになるわけにはいかないのだ。

 

6時過ぎに眠い目をこすり朝ごはんに向かう。

7時にみんな遅れる事なく集合し、いざ王家の谷へ。

チケット売り場で順番を待っていたら、アジア人のおじさんに「Are you Chinese?」と聞かれたので「I'm Japanese 」と返すとしばらく考えて、チケット売り場のスタッフに何か話しかけていた。

スタッフの人に一生懸命なにか説明していたが、諦めてまた私に話しかけてきた。

「チケット買いたいんだけど、クレジットカードしか受け付けてなくて、マスターカードかVISAなんだ。僕のクレジットカードは違う会社のやつで買えなくて、申し訳ないんだけど君のカードで2枚買ってくれない?キャッシュで払うから。」

なるほど、最近のエジプト観光地はどこもカードオンリー(しかも上記2社のみ)しか受け付けていないため、現金を持っていてもチケットを買えない仕組みになっている。

おじさんの隣には中学生くらいの女の子が一緒にいて、きっと親子で王家の谷にきた様子。

「良いですよ、このカードで買いましょう」

チケットを買ってお父さんに渡すと「ありがとう、助かりました。(英語)」の後、女の子が日本語で「ありがとうございます。」って言ってくれたのが可愛くて可愛くて!

反射的に「謝謝!!」と言うとニコニコして去って行った。

一言でもその国の言葉を話すって、こうも印象が違うんだなぁと改めて実感。

 

ちなみにエジプトではどこへ行っても中国人扱いなので、「ニーハオ!」と挨拶される。

別に悪意を感じる言い方ではなく、単純に東アジア人の違いがわからないんだろうなあという感じ。

そこで私は必ず「サラマリコ!」と返していたら、「え!自分エジプト人か???」と聞いてくる人や「アラビア語わかるの!」と返してくれる人もいて、そこから小話をしたり仲良くなったりした。

やはり言葉って大事。

 

話は戻って王家の谷。

入り口に模型があって、まるでアリの巣の様に地下に張り巡らされたお墓。

f:id:meitatanoshimobe:20240906044709j:image
f:id:meitatanoshimobe:20240906044715j:image

王家の谷周辺地区整備計画に日本が協力したので国旗が記されている。

 

f:id:meitatanoshimobe:20240906042913j:image

晴天、まだ8時なのに照りつける太陽でHPは半分になった。

ひーひー言いながらお墓に入ると、日陰の涼しいこと。お墓を見にきたのか、避暑に来たのか、目的を見失いそうになりながらガイドのアフメッドに着いて行く。

このチケットで入れるお墓は3つで、ツタンカーメンのお墓は別料金なのでもう一枚チケットを買う必要がある。

セティ1世のお墓は値段が高くて、それだけで7000円くらいかかるので断念。

 

ツタンカーメンのお墓は、1922年にイギリスのハワードカーターが発見して100年ちょっと経つが、壁画の色彩の美しい事!

f:id:meitatanoshimobe:20240906051018j:image

他のお墓も色鮮やかで、何千年も昔の色が今も残っているのが凄い。

f:id:meitatanoshimobe:20240906051212j:image

 

f:id:meitatanoshimobe:20240906051519j:image

 

古代エジプト人の神話をもっとちゃんと見てくればよかった…(2年前も同じこと思ってた)。

f:id:meitatanoshimobe:20240907043152j:image

 

外に出ると、熱風が砂埃とともにやってくる。

同じツアーのメキシコカップルは早々にカフェで休憩していた。

ここから一路ハトシェプス神殿へ向かった。

ハトシェプス王は女性だったが、髭を付け肌を赤く塗って王として統治していた女性の王様で、他に有名な女性の王はクレオパトラが挙げられる。

 

f:id:meitatanoshimobe:20240907043721j:image

私が幼い頃、この広場で銃乱射テロがあり日本人を含む多くの観光客が命を落とした。

とても悲しい事件だったので、幼心に覚えていた。今日でもエジプトの遺跡や観光地、橋のたもとにはライフルを持った警官が警護にあたっている。

平和を維持するのは難しい、エジプトで出会った人懐っこい人たちが安心して暮らせますようにと願わずにはいられなかった。

 

次回、ついにクルーズ出航。