タンザニア移住が決まってからというもの、友人が食事に誘ってくれることが多くなった。
11月に入ってから昼、夜の2本建で送別会ラッシュをハシゴして、その合間に自分の用事を済ませるという忙しさ。
働いてもないのに毎日毎日街に繰り出し、あんまりみないようにしていたけれど銀行の残高はすごい勢いで減っていく。もう点滴を全開投与するが如く減っていく。滝である。
昔一緒に働いていた麻酔科の先生は全開投与の表現を「うどん」と言っていた。18Gの全開投与はちょっと細めだから稲庭うどんくらいだろうか。
INも無いのに使えば減る、当たり前の現象だが無職には堪える。
こんなに使ったっけ?!と驚いて明細を確認すると心当たりしかなかった。
働いている時は忙しすぎて使う暇もなかったので、帳尻は合っているはず。そっと銀行アプリを閉じた。
行く前にどうしてもやっとかなきゃならないのが体のメンテナンス。
やろうと思えばタンザニアでもできるんだろうけど、言葉の壁がある中で自分の体を任せるのは障壁が高い。
某アフリカの国出身の患者さんの手術を担当した時、麻酔がかかるまで英語で話していたのだがとっても不安そうだった。
「Are you OK?」
「No...」
愚問でした。言葉も通じないところで手術を受けるなんて怖いに決まってるよなあ。
そんなわけで、できる検査は日本で受けていくことにした。
まずワクチン、10年前に世界一周した時に打ったワクチンの効果はもう綺麗さっぱり消えているだろうからトラベルクリニックへ行って先生と相談してどのワクチンを打つか決めた。
幸い、風疹や麻疹・水痘は抗体があるのでそれ以外でA型肝炎、腸チフス、破傷風(3種混合)を追加で打った。
実費になるので3万6千円は注射を打った腕よりも痛かったが命には変えられない。
マラリアについて教えてもらって、とにかくすぐに治療すれば死なないから大丈夫!と励ましの言葉をいただいた。
次に子宮頸がん検診。
毎年この季節に受けているので、今年も近所のクリニックで診てもらった。
「タンザニアに移住するんで、結果は実家に送っておいてもらえると助かります。」
「えー!そんな遠く行くん!なんで???」
先生と看護師さんは興味津々である、理由を話すとすごく応援してくれて嬉しかった。
「また日本帰ってきたら検診しにきてね!体にはくれぐれも気をつけて。」
歯の治療。
移住に向けて、下の親知らずを2本抜歯した。
右奥の親知らずは抜歯1ヶ月経つが、時々痛みが出てやや不安定だ。
今日が最後の健診日で歯のクリーニングをしてもらい、診察もしてもらった。
「大丈夫だと思うけど一応、抗生剤出しとくね。また日本帰ってきたら検診きてね。」
最後に喘息の治療。
季節性の咳喘息、一応吸入薬をもらおうと呼吸器内科の先生のところに相談しに行った。
「あーその症状、吸入じゃなくて内服でコントロールできると思うんだけどな。え、タンザニア行くんか〜そしたら吸入出しとくね!2本?3本出しとこか!」
3本吸入薬とモンテルカスト出してもらって安心。
時間がなくて行けなかったマンモグラフィをどうしようか考え中。
去年行ったけど、しばらく受けられないから行っておくべきか。もしフライトを遅らせることになったら行っておこう。受けていくに越したことはない。
いくら3割負担といえ、色々病院にかかるとこれまたお金が減っていく。
仕方がない、働くしかないのだ。
強靭な身体を手に入れて、バリバリ働いて願わくば来年帰ってこれますように!
ルルは必需品。使い慣れた薬ほど心強いものはない。