無職の私にとって、曜日感覚などとうに失われたと思っていた。
毎日が日曜日!とはよく言ったもので、日曜日がずっと続くとやる事にメリハリが無くなって自堕落な私はさらにワンランク上の自堕落な生活を送ってしまう。困ったものだ。
しかし、最近は金曜日の夜になるとパッティマヨが現れるので「あーもう週末かあ」と彼を見て思うようになった。
彼はバブ(おじいちゃん)の第二夫人の子どもで、普段は寮に入って学校生活を送っている。
年は10代後半くらい。
アナ(妹②)と誕生日が数日違いの同級生。
週末だけ、お父さんのいるこの村に来て過ごしていく。
バブと顔がそっくりで、身長もまだ伸びている。
もう180cmは突破したと思われるが、バブが身長高いのでまだ伸び代はありそう。
バブの遺伝子が強いのか、マサイが元々背が高いのかわからないがうちの村の男性陣はみんな180cmは超えていると思われる。
みんな背が高いのに、座ると私と同じ目線になる現象に名前を付けたい。
土日は子どもたちが家にいるので、とても賑やかだ。
朝からワーワー走り回って泣いて笑って疲れを知らない。
言葉が通じようが通じまいがお構いなしに話しかけてくれるが、今のところ9割わかっていない。
それでも気にせず「タタ、見て!」「タタ!あのね〜」「タタ、こっち来て!!」と諦めない子どもたち。
私は特に何をするでもなく、相槌を打つだけだが遊びに誘ってくれる。
朝からマヌとペーが私の後ろを着いてきて、「タタ、シム(スマホ)!」と写真を撮って欲しいとぴょんぴょん跳ねている。
私がYouTubeとかショート動画を撮っているとすぐに見つけてやってきて、スマホの前に手を出して邪魔してくるので撮影中はなかなか大変だ。
「タバラ(ダメよ)」
と言っても聞く様な相手ではない。
あまりにも目に余るときは、お兄ちゃんお姉ちゃん達が嗜めてくれる。
ジョシュア(10代半ば)とか、ジェニファー(妹④)が「タタの邪魔しちゃダメ。」と言って一瞬は収まる。
そこで引き下がる様なちびっ子ではない。
しかし、そんなちびっ子達にも怖いものがある。
モランだ。
そう、ちびっ子達もモラン(戦士)は怖い。
私がロマと一緒にいると寄ってこないので、邪魔されたくないときは魔除けの様にロマを連れて行く。
しかし、ロマもそんなに暇じゃないのでいつもいる訳ではない。
そんな時に助けてくれるのがパッティマヨ!
困った時の週末の使者。
彼はとっても穏やかだが、ちびっ子達にとってはモラン。近寄りがたい存在なので、何か撮影したい時やネットで集中して何かする時はパッティマヨの近くで行っている。
ただ、金土日限定なので月曜日には効力が切れてしまう。
また来週会いましょう、週末の使者。