メイタタのしもべ日記

タンザニア出身マサイの夫と派遣看護師の日常

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母、一人で帰国の巻

本当は母と私、ロマの3人で一緒に日本に行く予定だった。

タンザニアダルエスサラームからカタールのドーハ、そこからタイのスワンナプーム→日本帰国の便をとっていた。

タンザニア人であるロマはタイのトランジット時にトランジットビザが必要だったのだが、日本で用意せずにタンザニアで取ればいいかと思ってきたのが甘かった。

タンザニアにはタイ王国大使館がなく、一番近いのは隣国ケニアのナイロビまで行かないとない。そんな暇はもちろんなく、仕方がないのでプランを3つ用意した。

 

  1. 全員キャンセルしてチケットを取り直す
  2. 母だけ先に帰って、私とロマは後日帰る
  3. 行けるとこまで行ってみる

 

1は費用がかかりすぎる、格安航空券でキャンセル補償やフレキシブルチケットにしていなかったせいで、全額戻ってこないことになってしまう。40万円パアは避けたい。

2母はこれまでに海外旅行に私と何度か出掛けているが、まず英語が話せない。トランジットが2回もあって、しかもタイは一度入国してイミグレーションを通らなくてはならない。ハードル高し。

3送り返されるリスクと費用を考えると恐ろしいので無し。

 

一番マシそうな2番を選択。

母におおよそ困るであろうシチュエーションを想定して、英文の下に日本語訳をくっつけて渡した。

「困ったらこれを係の人に見せて凌いで。もしわからなかったら、空港にフリーWi-Fi飛んでるからそれ使って翻訳アプリで見せて。それでもあかんかったら私にビデオコールして。」

「わかった!やってみる!」

前向きな72歳で助かった。

こうして私は母を空港まで送り、訳を話してイミグレーションのところまで付き添いの許可をもらい母を送り出した。

とっても不安だけれど、なんとかなる、なんとかなって!と祈るような気持ちで小さな母の背中を見送った。

 

結果、24時間かけて母は無事に日本に帰国できた!

母曰く、タイのトランジットよりドーハが大変だったと言う。

ドーハに着いてゲートを探してかなり遠くまで歩いて、やっと辿り着いたゲートでチケットを見せるとスタッフが身振り手振りで「ここじゃない!」と慌てている。

そこに通りかかった空港内を走っているゴーカートのおっちゃんが「時間がない!乗れ!」と母を正しいゲートに運んでくれて事なきを得たそうだ。おっちゃん、母を助けてくれてありがとう。

タイはスタッフの人が連れて行ってくれたからなんとかなったそう。

さすが微笑みの国タイ、コップンカー。

こうして母の大冒険が終わった頃、またも私とロマはアクシデントに遭遇するのであった。

 

次回:ケニア国際空港でストライキ、ロマ初めてのフライトは如何に?!