ダルエスサラームにある国際空港に着いた瞬間、熱風を感じる。
機内アナウンスによると14:00現在の気温は35度。
12月の日本の格好で降り立った私はゆでダコになる未来しかない。
検疫でアジア人がわんさか並んで何かを提出している。まだコロナワクチン証明見せるんだっけ??と思って近寄って行ったら、スタッフに「どっからきたの?」と聞かれて日本ですと答えると通してくれた。
どうやら中国人はワクチン証明を見せなきゃいけない模様。第一関門クリアして向かうはアライバルVISA申請。
色々あってネットで申請できなかったVISA。
アライバルビザは長蛇の列、なんでみんなビザ取ってこないの!と自分のことは棚に上げて列に並ぶ。
ここは日本ではない。
列に並んでても割り込み上等、目の前にいるインド人とケニア人が「私だって子供連れて待ってるのよ、みんな早くしたいのは一緒なんだから!」と喧嘩している。
割り込んだインド人のお母ちゃんは素知らぬ顔で自分の書類をグイグイ提出している。強い…!
私は大人しくインド人ファミリーの後ろに並んでいると、これまた誰かが割り込んでくる。
するとファミリーが「この子先に並んでたのよ、この子からしてあげて」と私を押し出してくれた。ありがとう、ファミリー。
到着してから小一時間、ようやくVISA申請が完了して預け入れ荷物を見に行くととっくにターンテーブルは止まっており床に大量の荷物が置いてある。
自分の荷物を取って、いざ出口へ。
出てすぐに目に飛び込んできたのはたくさんの送迎の人たち。
いっぱいいる人の中から、一番に私の目に飛び込んできたのがロマ。
鮮やかなマサイシュカを纏って真っ直ぐに私を見ている。
8ヶ月ぶりに会う彼、24時間フライトの疲れも忘れて私は無意識に彼のもとへ走り出していた。
「タタ、久しぶり。こんなに痩せて、いっぱい働かせてごめんね」
「ロマ、会いたかったよ…」
と彼の腰に手を回す。
ん?
「ロマ…太った?」
「!!ママがいっぱい食べさせるから笑」
ちょっとぷっくりしたロマのお腹を揉みながら、灼熱の太陽と熱風を浴びて久しぶりのタンザニア訪問を嬉しく思うと共に、この裏起毛のズボンと長袖を早く脱ぎたいと思うのであった。