メイタタのしもべ日記

タンザニア出身マサイの夫と派遣看護師の日常

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旅先で病気になった話

これまで40カ国くらい訪れた事がある。意外にも体が弱く、環境が変わったり、少し睡眠時間が削られたらすぐ体調を崩す。

 

世界各国、行かないに越した事は無いが病院に行った経験でも書こうと思う。

まずイタリアで南京虫に刺されて、近所のクリニックに行った。おじいちゃん先生が「清潔にして軟膏塗って。あと南京虫は卵産みつけるから帰ったら熱湯で衣服を全部洗濯して。」

地獄の思い出である。南京虫、英語でベッドバグ(詳しくはGoogleをご参照ください。)安宿に泊まる時には口コミを確認するべし。

 

ここで見るも無惨な皮膚になり、そっから感染して菌血症になりクロアチア感染症専門病院に入院したのが今までで一番酷かった。

熱は40℃まで上がり、関節が痛すぎてナースコールすら押せない。布団を胸元まで引き上げたくてもそれすら出来ない無力っぷり。

隣で入院していた大学生の女の子に「ごめん、ナースコール押してくれる?」って何回頼んだ事か。アジア人が入院して来たのが初めてだったらしく連日色んなドクター、看護師、ポリクリの学生、看護実習生に取り囲まれる日々。

「What do you do?」

なんとなく看護師ですって言いたくなくて、わからないフリをしたら

「What's your job?」

追撃のジャブが来たので諦めて看護師である事を明かした。日本とクロアチアの医療の違いについて聞かれたが、当時は手術室勤務しか経験が無かったので病棟看護のことはさっぱり分からなかった。

ある日、看護学生が「清拭しますね。」と動けない私をベッドの上で拭いてくれるという。

プライバシーに配慮して隣のベッドと私のベッドの間に衝立を置いてくれた。

私のベッドは一番窓側で、ベランダは広く毎日患者さんがリハビリに歩いているのを眺めていた。

 

さて、準備が整い学生さんが一生懸命拭いてくれる。私も学生の頃実習でやったなぁ〜とふと窓の外を見るといつも通り患者さんが歩いている。

一人のおじいちゃんと目が合った。おじいちゃんがびっくりした顔で大きな目が飛び出んばかりに真っ裸の私を見ている。そりゃそうだろう、プライバシーも何もあったもんではない。

隣のベッドには見えないようにしてくれているが、窓はブラインド全開、今日も日差しが優しく差し込んでいる。

しかし、学生さんは必死でそんな事に気が付かない、しばらく金縛りにあったように固まっていたおじいちゃんも何事もなかったかのように去っていった。

 

クロアチアに入国するまでに何カ国も周っていたので、起因菌の特定が大変そうだった。

「モロッコラクダ乗った?猿に触った?他の動物との接触は???」

主治医の頑張りもあり、起因菌も特定でき1週間の入院生活は終わりを迎えた。

 

その後もイギリスのリバプールで高熱を出して休日外来で医師と看護師さんに対応してもらったり、インドはニューデリーで食中毒になり補液してもらったり、行きたく無いけど色々病院に行って今に至る。

 

そして今日、タンザニアで病院に行った。

どうやら旅の疲れが出た模様、何度も繰り返しているカンジダに再罹患。去年、手術を受けたのだがその時も疲れたのかカンジダになった。さすがに薬を持って来ていないので、ボダボダに乗ってパジェの病院に向かう。

先生に「多分カンジダなんです、何回もなってるし。」と説明。とっても優しい先生で、私のタンザニアカラーブレスレットを見て

タンザニア好きなんですね。早く良くなってエンジョイして下さい。」と握手してくれた。

 

保険は大事。海外行く時は絶対に海外保険に入りましょう。本日152ドル払いました、帰国したら還付しよ。