メイタタのしもべ日記

タンザニア出身マサイの夫と派遣看護師の日常

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日本の田舎からタンザニアの田舎へ

土日は役所が閉まっているのを良いことに、堕落した生活を送っていた。

ホテルに篭ってYouTube見てランチ食べて昼寝して。またなんか食べて寝る。

2倍速で働いていた自分にとっては天国みたいな状況だが、流石に疑問も浮かぶ。もはや日本にいるのとタンザニアにいる違いはない。

違いがあるとすれば、ロマがそばに居ることだけだ。

 

日曜日、これは余りにも酷い生活だと気がついた私たちは散歩に出かけた。

大通りに出れば舗装された道路だが、それ以外は凸凹の未舗装の道路。

晴れていれば埃がすごいし、雨なら泥の中をすすまなければならない。

 

ロマと歩いていると、道端にいる人たちから声をかけられる。

「マサイ!*^%#“<;|」
ロマもなんか喋っている。

でも立ち止まることはない。

歩きながらどんどん遠ざかる中で大声で返事をし合うその感じ。止まらんのかーいと思うけど、いちいち止まってたら進めないくらい話しかけられる。

 

「何話してたの?」

「タタのこと綺麗だねって言ってたの」

ほんまか?身なりが綺麗ってこと?

今まで生きてきて綺麗っていう単語は「部屋綺麗だね」意外に言われたことない私は訝しげな眼差しでロマを見る。

ロマにとっては綺麗で可愛い最高の彼女なので「当然でしょ!」って感じで私を見ている。

美意識の違いか、ロマの思い込みか… 

世界で親以外に自分を可愛いと思ってくれる人がいるなんて、大事にしなきゃなあ。

 

大都会ダルエスサラーム、人の数も多いしその分マサイにも出会う。

ロマもマサイに出会ったら、止まって立ち話をしている。本人同士が知り合いじゃなくても、何らかのコミュニティで繋がっているマサイネットワーク。

 

何だか自分が生まれ育った田舎の村を思い出す。

狭いコミュニティで、山に囲まれていて日が暮れるのも早いし電車もなくて閉塞感を感じていた。学生の頃はとにかく早く外に出たかった。米津玄師さんじゃないけど、「もうどこにも行けない」と思って都会に出たかった15歳は40歳になってまた田舎の村に行こうとしている。しかもタンザニアで。

 

でも、あの時感じた閉塞感を今は感じない。

アフリカの広大な大地がそうさせるのか、はたまた何処へでも行ける大人になったからなのか。

どこでも生きていける、なんだかそう思わせてくれるアフリカの大地。

今日(月曜)からまた、一つずつ課題をクリアしていこう。

 

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UNIQLOのTシャツを喜んで着るロマ