2022年10月。
コロナの隔離政策が解除された頃、私はバックパックを背負って1人でエジプトに来ていた。
それから2年、今度は母を連れてエジプトに来ている。
2回目のピラミッドは現地のツアーを申し込む事にした。70過ぎの母に、最高気温38度の砂漠を歩かせるのはチンパンジーに爆破スイッチを掃除させるくらい危ういものだ。
近年、夏になると「今年の夏はもう越せないかもしれない」という母。
こういう事言う人に限って長生きするので、元気で長生きしていただきたい。
さて、宿で50ドルのツアーを申し込んだ。
ツアーというか1日タクシーの運転手さんを雇う感じなので説明とかは何もない。事前に調べた知識とスマホの中に入れた地球の歩き方エジプトを頼りにいざ、ギザのピラミッドへ。
前回は全て歩いて回ったが、今回はアリというタクシー運転手が居るので鬼に金棒。
車という文明の利器に乗り込みピラミッドエリアへ向かう。
チケット売り場で入場料が2年前の約2倍になっており、インフレを感じる。そうは言っても買わなければ中には入れないので大人しくピラミッドエリア入場券を580エジプトポンド(1700円くらい)支払い入場。
ギザの街はピラミッドエリアギリギリまで市街地だが、一方エリア内に入ればそこは砂漠。
照りつける太陽、日陰のない砂地、砂埃が舞い上がり馬とラクダのウン◯の匂いが漂う環境にそびえ立つピラミッド。
歩いていると「ヘイ、マダーム!!」「馬に乗れ!」「ラクダに乗れ!」「ラクダに乗った俺の写真をピラミッドと一緒に撮れ!」とひっきりなしにお声が掛かる。
最初にエジプトに行った時は用心して行った。というのも、誰が言ったか世界三大ウザイ国の一つがエジプトなんだとか。(残りはモロッコとインド)
「500ポンド、1時間、安い安い!!」と囲まれて、「いや、要らないよ〜」と断ると少しは着いてくるが、「どっから来たの?」「日本だよ」「おぉ〜山本山〜」とかなり懐かしい日本語を披露してくれて「良い一日を!」と去っていった。
アッサリしすぎて拍子抜けした。
今回もそんな感じで、アッサリしていた。
「そんなもんか?!もっと来いよ!!」と修造みたいな気持ちを少しだけ抱きながら、クフ王のピラミッドを一周回ってアリのところに戻る。
カフラー王のピラミッドを横目にピラミッドが3つ並んで見えるパノラマポイントまで移動。
ここまで歩こうとすると、かなり時間がかかるし暑いし熱中症に成りかねない。前回自力で歩いて辿り着いたが、ここは乗り物に乗ってくるべきだと痛感した。
3つ並んだピラミッドを見ながら、4500年前にこの巨大建造物を人力で作ったのかと思うとワクワクする。
世界ふしぎ発見!の視聴者が選ぶNo.1映像はピラミッド特集だったのも納得。
最後にスフィンクスを見学。
スフィンクスの目の前にはケンタッキーとピザハットが鎮座しており、スフィンクス目線で見ると結構面白い。
ピラミッドを後にして、エジプト考古学博物館でツタンカーメンの黄金のマスクを見て満足。
何度来ても楽しいエジプト。