メイタタのしもべ日記

タンザニアのマサイ村に嫁いだ日本人の日常

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ロマの緊急入院〜4日目〜退院日〜

火曜日の朝、今日は祝日で仕事は休み。

昨日の夜はロマのことが気になって、なかなか寝付けなかった。

幸い、状態は落ち着いていて病院からの電話もなく平和な夜だった。

夜中の電話ほど寿命が縮むものはない。

以前働いていた病院は待機勤務があったので、夜中の2時でも病院から電話があれば「すぐ向かいます!」と飛び起きて髪の毛ボサボサのまま「◯◯病院までお願いします。」と鼻息も荒くタクシーの運転手さんに言っていたので「ご家族の方ですか…?」としんみりされたことがある。違うんです、職員です。今から働くんです。

ちなみに1回だけ寝ていて電話に出れなくて、師長さんから電話がかかってきた時は本当に心臓が縮んだ。夜中の電話怖い。

 

朝から台所に立って、ピラウを作った。

ピラウは玉ねぎ、トマト、じゃがいも、肉、スパイスをふんだんに使ったタンザニアの炊き込みご飯で、ロマの大好物。

タッパに詰めていざ病院に向かう。

詰所で面会許可証をもらって病室に入ると、ロマが日本語の勉強をしていた。私の姿に気がつくと笑顔を見せてくれた。

「モモイちゃーん、元気??」

「元気だよ。ロマはよく眠れた?」

「はい、元気です。」

元気そうだ。もう幻覚も幻聴も聞こえない、元のロマだ。

持ってきたピラウを喜んで食べて「美味しい!とっても美味しい!」と言ってくれた。

作り甲斐がある夫だ。

 

「私はロマです、タンザニア人です。ラーメンが好きじゃありません。」

「ラーメン嫌いなの?」

「んん!!ラーメン、好きです。」

日本語の勉強に付き合いながら、一緒に日本語を勉強する日本人妻。

日本語って主語を省略できる機会が多いし、丁寧語、尊敬語、謙譲語あるし、数え方なんて無数にあるしなんてややこしいんだ!1分、1日、1人、同じ1なのに読み方が変わる…私はどうやって覚えたんだろう…

眉間に皺を寄せている妻の横で、「私は寿司じゃありません。」とトライアンドエラーを繰り返すロマ。(正しくは私は寿司が好きじゃありません)

ひらがなおけいこボードを見ながら、ひらがなの書き取り練習をするロマを見ていると時間があっという間に過ぎて夕方になった。

ロマにまた明日くるねと伝えて病院を後にした。

 

水曜日。

今日も師長さんのご厚意で半日勤務に変えてもらった。

職場から病院へ直行すると、ロマは脳波の検査を終えたところだった。

生まれて初めての脳波の検査は興味深かったようで、モニターを頭につけている自撮り写真を私に見せて色々と説明してくれた。

主治医のドクターがやってきて、これで検査は全て終了で後は結果を待つだけなので退院日を決めましょうと言うことだった。

最短で金曜に退院できるが、金曜は私が1日仕事なので土曜日に退院することになった。

 

木曜日。

私は用事があって、夕方に病院に到着。

ロマは一日中窓の外の電柱や車、ビルの窓、視界に入る数えられるものは全て数えて疲れたそうだ。

ちなみに脳波は正常で、てんかんは否定された。

検査の結果は全て出揃い、ドクターが言ったように土曜に退院して、あとは外来通院でやっていきましょうと言う事になった。

 

金曜日。

仕事終わりに病院へ。

ロマは日本語の勉強をして、窓の外の数えられるものを全て数えて、明日ようやく外に出られることを神に感謝していた。

 

土曜日。

朝9時、休日の病棟は平日に比べると静かで人も少ない。

1週間過ごした病室を片付けて、ロマはマサイの服を着て退院準備万端。

支払いも済ませてナースステーションに挨拶に行くとたくさんの看護師さんが「退院おめでとう、よかったね!」と労ってくれた。

ロマは「皆さんが一生懸命看護してくれたおかげで良くなりました。ありがとうございました。」と笑顔でみんなに別れを告げて病院の外に出た。

1週間ぶりの外の世界にロマは大興奮。

「ここ、病室の窓からずっと見てた場所だ!」

喜ぶロマを見ながら、健康であることのありがたさを噛み締めて家に帰った。

 

看護師という仕事をしていても、健康は当たり前にそばにあるものだと思ってしまうし、いつか亡くなると分かっていても多くの人は「それは今日ではない。」と思っている。

自分もしくは身近な人間が病気になって、居なくなって初めて健康のありがたさに気がつくが日常生活を送っていると忘れがちだ。

健康で居られること、健康を守ること、今回の件で改めて認識した。

ロマはこの緊急入院で病気が発覚し、今も治療中だ。

医療の進歩のおかげでこうして治療が受けられることをとてもありがたく思う。

タンザニアに戻って治療する道も考えたが、別件で私も治療を受ける状況になり、日本で治療を受けることにした。(ちなみに2人とも元気です。)

そんなわけでいつタンザニアに戻るか、現時点では不明。

一時帰国のつもりだったが、またも先の見えない状況になってしまった。

タンザニアの家族と電話で話すたびに強烈に「帰りたい!!」と思うが自分で選んだこの道、仕方がない。

元々予定通りにことが進んだことなどないので、焦らず今やれることをやるしかない。

兎にも角にも健康第一、一次予防大事。皆さん健診に行きましょう。