メイタタのしもべ日記

タンザニアのマサイ村に嫁いだ日本人の日常

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夜の戸締り

夜、誰か来たらどうしよう?と時々思う。

ロマはバーの仕事をして夜遅くに帰ってくるので、1人家で待つ事になる。

もし誰か来たらどうしよう。

 


うちの村は木々に囲まれた森の中にポツンとある集落なので、誰か来たらすぐに分かるようになっている。

だが、夜に寝ているときに私が気がつくかといえば懐疑的だ。

 


先日ロマがバイクで帰ってきた音に気がつかなかったのに、その後ロマの足音で目が覚めて「何奴?!!!」と身構えていたらロマだった。

事の顛末を話すと

「バイクの音聞こえんかったん?!」

と驚かれた。

 


私の眠りはマリアナ海溝くらい深い、ちょっとやそっとでは起きない。

寝ようと思えばいつでも、どこでも、いつまでも眠れる。

バックパッカーとしてはなかなか良いスキルを持っているが、日常生活で役に立つことは特にない。

三つ子の魂百までと言うが、赤子の頃からずーっと寝ていたらしい。

寝たまま風呂に入り、寝たままミルクを飲み、そのまま寝る。

小学校の頃も、とにかく朝起きられなくて難儀した記憶しかない。

いや、小学校だけじゃなく中高短大社会人生活の全て朝起きられなかった。

看護師1年目で何度遅刻して師長さんからモーニングコールがかかってきた事か。

冗談みたいに眠いのだ、だからといって夜に強いわけでもなく夜勤は命をすりおろしながら働いていた。

朝も夜も眠い。

 


いつでも眠っていたい、なので夜にロマが帰ってきて家の鍵を開けるのは私にとっては大仕事なのだ。

しかし、家の鍵の構造上外から開けるのは無理なので鍵を開けたままロマの帰りを待つ事になる。(待つって言っても寝てるのだけど。)

 


そうすると、誰か知らない人が家に来て私が1人だったら怖い。

そりゃ誰も来ないとは思うけれど、万が一来たらどうしようとロマに言った。

 


「わかった、そしたら1人の時はベッドの横に棒置いて寝て。もし誰か来たら、懐中電灯の光を相手の目めがけて点けて怯んだ隙に棒で頭のココ(側頭部)めがけてフルスイングしたら大丈夫。血はいっぱい出るけど、倒れると思うから。」

 


いや、それ過剰防衛じゃない?

棒で頭をフルスイングとか、当たりどころによっては天に召される可能性もあるやん?

そもそも不審者が入ってきた時点で私が起きられるかどうかも怪しいから、この計画は無かった事にしよう。

 


愛する夫が帰ってきたら、ドアを開けてあげられる妻になりたい…!

しかし現実にはロマの帰りを待つ間に、ベッドで爆睡してしまい、いつの間にかロマが帰ってきているのであった。

 


ママに言うと、「誰か来たらすぐ気がつくから、タタは安心して寝てなさい。」との事なので、今日も夫の帰りを待たずにスヤスヤ寝ようと思う。

スヤスヤ教の教えに従って、良き眠りを!

 

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マサイの跨いではいけない棒