メイタタのしもべ日記

タンザニアのマサイ村に嫁いだ日本人の日常

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バーの閉業

私とロマは去年の3月から、近隣の村でバーを経営してきた。

今日、そのバーをテナントのオーナーに売却することにした。

 


トラブルが多すぎる。

酔っ払い同士の喧嘩、殴り合いくらいならまだわかる。

マサイはナイフの所持を許されているので、みんな腰に帯刀している。

酔っ払っておかしくなったマサイ同士がナイフを振り回し流血事件、なんて言うのも何件かあった。

ロマが仲裁に入って指を怪我したこともある。

 


2日前からロマが仕事から帰ってこなかった。

またトラブルでもあったんだろうと思っていたら、バーを手伝ってくれているムペンバという男の子がバイクで私を迎えにきた。

「ロマが呼んでる。」

丸2日間、連絡も取れず、最終手段としてムペンバを寄越したのだ。なんちゅーアナログ!

 


店に着くと、なぜかババ(お義父さん)とカサカ(テナントのオーナー)が話している。

何でババがここに居るんだろう?挨拶して、ロマに会いにスタッフルームへ向かう。

「ロマ?どしたの?」

「モモイちゃん!中入って。」

 


表情は険しい。

「ババがでっかい棒2本も持って、俺を叩きに来てるんだよ。」

「はぁ。」

呆れたハァが喉から漏れた。

どうやら家族間のトラブルらしい。

 


昨日の夜、コイカイ(伯父さん)がバーに来て酔っ払って暴れて他のお客さんに危害を加えようとしたからロマが止めに入って、彼の腕を押さえて説得した。

イカイは随分と酔っ払って、ロマがバイクタクシーを呼んで載せようとしたが1人歩いて帰ったという。

何かが癇に障ったらしく100倍くらいに話を盛って、「ロマに叩かれた」と今朝ババに話したのだ。

そしてババは弟の言うことを信じて、息子の言い分を聞くこともなく急に職場に棒を持って現れ、スタッフルームで寝ているロマを叩くためにドアを壊すんじゃないかと思うくらい叩いたらしい。

 


「鍵かけてなかったら、今頃あの世だったと思うよ」

前からババの事はあまり関わらないでおこうと思っていたが、今回のことがあって「やっぱり頭おかしい、なんか葉っぱでも吸ってるんじゃないか?」が私とロマの共通認識となった。

 


「ロマが良かったらさ、もうバー閉めようよ。トラブルが多すぎるし、夜帰ってこないのも心配だし。」

「せっかく開店の資金、タタいっぱい出してくれたのに。もうトラブル続きで潮時かな。うちの家族はバーがすごく儲かって、お金をいっぱい持ってると思って嫉妬してるんやろなあ。食べて行くので精一杯やのに。でも、いい経験になったよ。」

「次はお昼の仕事にしようよ。」

「お米とか豆とか売る小さなお店をうちの村でしよう。そしたら妹たちも働けるし、近所の人も遠くの村までバイクタクシーに乗って行かなくてもすむから。」

 


2人で納得して、カサカにバーを辞めることを伝えるとそのまま買い取らせて欲しいと申し出があった。

「ロマは長いことテナント借りてくれて、一度もトラブルも無くてありがたかったよ。」

これで後は必要経費を計算して、カサカに売却するだけ。

 


なーんて呑気なことを言っていたのも束の間、この後マサイ村に来てから1番の危機に瀕する事になろうとはこの時は知る由もなかった。

 


次回:ロマ、何も悪いことをしていないのに家族会議で謝罪。罰金まで払ったのにババに棒で叩かれてスマホを粉砕されるの巻

 


現在、家を離れて街に雲隠れ中なので身の危険はありません!

クラファン中に何してくれんねん、という気持ちが強いですが、人生色々。

マサイ村の上の人たちに腹は立つけど、ママや子どもたちには綺麗な水を届けたいのでプロジェクトは続行します。

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