メイタタのしもべ日記

タンザニア出身マサイの夫と日本人妻の日常

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マサイ村のクリスマスの過ごし方

メリークリスマス!

タンザニアのマサイ村では24日〜25日にかけて大々的にクリスマスのお祝いパーティーが催された。

元々マサイ族はエンガイという神様を信仰していたところにキリスト教が混じって、今ではキリスト教信仰が多くなっているらしい(タンザニアでは)。

神仏混合みたいな感じだろうか、アッシェエンガイ!とお祈りの最中に何度も出てくるエンガイ。(アッシェはマサイ語でありがとうの意)

私の夫ロマも、おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん、兄弟たちみんなクリスチャンネームを持っている。

うちのマサイ村ではマサイの名前とクリスチャンネーム二つ持ちがスタンダードなので、ただでさえ人数が多いのに、名前を倍で覚えなければならない。

最近ようやくおばあちゃんの名前がマリアだということに気がついたと思ったら「えー最初に言ったよー」とロマに言われてしまった。

ちなみにおばあちゃんのマサイの名前は知らない、おばあちゃんには「ビビ(おばあちゃん)」と呼び掛ければ返事をしてくれるので事足りる。

みんなの名前を完全に覚えるには、まだまだ先は長そうだ。

 

24日の夜、ロマと私は近所の街まで出かけた帰りで疲れ果てて寝てしまった。

本来なら夜中に教会でお祝いして、真夜中に帰ってきて寝るはずだったが気がついたら朝だった。

そんなわけで25日、クリスマス本番の日中に近所の学校に行ってみた。

イカイ(叔父さん)とロマと3人で学校に着くと、もう牧師さんがマイクを握って何か喋っている。曲に合わせて牧師さんが何かを喋り、周りにいるマサイの女性と女の子たちが曲に合わせて踊る。肩を振るわせて、独特のリズムを刻みながら隊列を組んで移動しながら踊る。

何曲か踊った後に、今度はアカペラで歌いながら周りも一緒になって踊る。

小さい子からお年寄りまで、踊りを囲んで一緒に体を揺らして楽しんでいる。

 

マサイの男女は普段から一緒に過ごすことがない。

食事も別々だし、男性は「牛の放牧」、女性は「家事」と役割分担がはっきり分かれているので日中交わることがない。私も基本的にロマに会うのは朝と夜の寝る時だけだ。

それはクリスマスのお祝いでもそうで、男性は男性、女性は女性で集まって楽しむ。

私はビビと一緒にクリスマスのお祝いを楽しんだ。

 

新しく買ったマサイの服を着て、ネックレスをジャラジャラつけて、会場で年配の人に会ったら頭を下げてマサイの挨拶をした。

そしたら会場にいたマサイの人たちが私の振る舞いがとってもマサイらしくて嬉しかったみたいで、帰りにビビとロマに褒めちぎられた。

「すごい皆褒めてたよ!うちの自慢のタタだわ〜!」

「ケニョンガ素手で捕まえて、みんなを驚かせたこと帳消しになる?」

「それはみんなに説明しといたから大丈夫!」

 

踊っている最中にケニョンガ(カメレオン)の子供がちょろちょろと地面を這っていて、踏まれたら可哀想だなと思って手で鷲掴みにして木に戻した。

私がケニョンガを掴んだ瞬間、悲鳴とどよめきに包まれて踊りが一瞬中断してしまったのだ。

うちの家族は私が普段からケニョンガを捕まえて遊んでいるのを知っていたので驚きはしなかったが、他の人たちは「何やってんだあのムズング(外国人)!頭おかしいのか?!」くらいの衝撃を与えたと思う。

それを差し引いても褒められたのだったら、私の振る舞いはとてもマサイっぽかったのだろう。ビビとロマの顔に泥を塗らなくて良かったと胸を撫で下ろした。

それにしてもみんなに何て説明したのだろう、「うちのワイフはケニョンガ使いなんだ!」とか言ったのか???

知らない人の前でケニョンガを捕まえてはいけない、と肝に銘じた。

 

メリークリスマス!

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