メイタタのしもべ日記

タンザニアのマサイ村に嫁いだ日本人の日常

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マサイの歌

マサイ文化には歌が深く根ざしている。

結婚式で唄う歌、子どもが生まれてお祝いするときの歌、儀式のときの歌、神様に祈りを捧げる歌。

 


マー語(マサイ語)は挨拶と少しの単語しかわからないけれど、歌になればなんとなくメロディにのせて歌うことができる。

自分の結婚式の動画を見返して、数ある歌の中から簡単そうなのを見つけて一人の時に歌っていた。

 


ある日、掃除をしながら歌っていたらロマが帰って来た。

ロマとたわいもない話をして、会話が途切れたのでその歌をロマの前で歌ってみた。

 


「!!!!!!」

 


ロマの大きな目がさらに大きくなって絶句している。

ありゃ、発音違ったかな?

「どこで覚えたの?!すごい!!」

 


このやり取り、なんだか遠い昔にあったような…

あれは保育園に行ってた頃、夜になって何気なく犬のお巡りさんを両親にむかって歌った時のこと。

「迷子の迷子の子猫ちゃん〜あなたのお家はどこですかー」

おそらく人生で初めて歌を歌った瞬間だった。

母は電話をかけて、祖母にもう一回歌ってあげてと若草色の受話器を私にくれた覚えがある。

 


ロマは私がマサイの歌を歌ったことを、子どもが初めて歌ったように喜んでくれた。

意味は知らなかったが、神様に関する内容らしい。

 


次の日にモニカ(妹③)に歌ってみた。

「ホーーーゥィ⤴︎」

びっくりした後に笑ってた。

夕方ママのところに行くと、モニカから聞いたらしく歌ってみて!と言われ歌うとロマと同じくとっても喜んでくれた。

その後ママの様子を見に来たビビ(おばあちゃん)にも歌ってみせた。

人前で、特に上手くもない歌声を披露するのは躊躇われたが、みんながキラキラした目で私を見るので声を張って歌った。

歌い終わるとビビが「タタはもう立派なマサイよ。」と言ってくれた。

 


村の人たちは、私が少しでもマサイ語を話すと喜んでくれる。

マサイの服を着ているのも、伝統的な挨拶をするのも、歌を唄うのも全部私がマサイの文化を学ぼうとする姿勢を褒めてくれているのだ。

 


大人になってこんなに褒められることはない。自分、褒められて伸びるタイプです!

これからも意味はわからなくても真似して、そのうち意味が付いてくる事を期待して歌も言葉も臆せず挑戦していく次第です。

 

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日常に歌が溢れている