メイタタのしもべ日記

タンザニアのマサイ村に嫁いだ日本人の日常

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牛肉に歓喜する家族

土曜日は街で大きなマーケットが開かれる。

服や野菜だけではなく、ニワトリ、ヤギ、羊、牛などの動物も取り扱うこのマーケット。

各地からたくさん集まってくるので、とても賑やかだ。

 


うちのマチコサンとキミサンもこのマーケットで購入した。

購入した時はまだほんの子牛だったけれど、1年3ヶ月経った今は随分と大きくなった。

ロマの見立てでは、今年中に子牛を産むだろう。

今度マーケットに来る時は、大きい雄牛を買いたい。

 


今日マーケットに来たのは牛を買いに来たわけではなく、牛肉を食べに来たのだ。

いつも村でお祝い事がある時は、ヤギか羊を捌いて食べる。

牛を捌いているのは見たことがない。もちろん食べるとは思うが滅多にその機会はない。

なのでマーケットに行って牛肉を食べる。

マーケットは賑わっていて、たくさんの人で溢れている。その中からマサイの同胞を探して、一緒に牛肉を食べるのが一般的だ。

私とロマの2人だけで牛肉を食べることはない。

日本人の感覚からすると、焼肉を家族で囲む感じ。

 


一緒に食べる人を探していると、パッティマヨのお兄さんに出会った。

バブ(おじいちゃん)と第二夫人の間の子ども。

長子のお兄さんと末っ子のパッティマヨは親子ほどの年齢差がある。

そして、一夫多妻のマサイの親戚は多すぎてちっとも覚えられない。次会ってもわかんないだろうなと思いつつ、お兄さんとその友達数人と一緒に焼肉を食べた。

 


お店の軒先で焼かれている肉を選ぶと、テーブルに運ばれてくる。

テーブルの上にはバナナの葉っぱが敷かれていてその上に焼いた肉を置く。

後はセルフで、ナイフで肉を切って分けてみんなに分配されるのでそのまま食べるか、塩を付けて食べる。

食べているとカチュンバリ(トマトと玉ねぎ、きゅうりのサラダ)やソーダを売りにくる少年がいるので各自でオーダーしていく。

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面白いのは、近くを通りかかった知り合いやソーダを売っている少年にもお肉のお裾分けをする。

みんなでシェアする、この精神は見習いたい。

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わんこそば方式にどんどん肉が供給されるが、私はマサイの男性ほどは食べられないので残った分はママに持って帰る用に袋に入れてもらった。

ロマと2人でお肉代20,000シル(1200円)払った、マサイの食事の中では高額だ。

 


周りを見渡すと、食べている場所の目の前には精肉が売っていて奥の方には屠殺場が見える。

私が座っていた目の前に山羊がいたけれど、彼らも食用なんだなあと思いながら命をいただいた。

スーパーでパック詰めにされていると実感が湧かないけれど、こうやって生きている動物の命をもらって食べている事実を忘れてはいけない。お残しは許しまへんで。

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ママに持って帰るお肉は少しあるけれど、妹たちが食べる分がない。

「お肉もう少し買いたいんだけど。」

「生の?焼いてるの?」

「焼いてるの。」

ロマが色んなお店の軒先で良さげなお肉を選んで交渉してくれた。

面白いのは、試食させてくれること。

「今の固くておいしくなかった。次行こ。」

そうやって数店舗回って選んだ牛の足を1本16,000シル(900円)で買って、バックパックに入れて持って帰った。

 


「ママ、これちょっとだけニャマ(肉)」

「わーー!タタ、ありがとうね!!嬉しいわ。」

「こっちは家族で食べる用に。」

袋ごと足を渡すと、ママが中身を取り出した瞬間妹大歓喜

 


「わーーーー!」

「タターーー!」

「「「「アッシェナレン!!!(ありがとう)」」」」

 


ジェニファーとマグダレナ(妹④⑤)は顎が外れるんじゃないかと思うくらい口を開けて驚いている。

ローズ(妹①)とノバーロン(従姉妹)はジャンプしていた。

それくらい牛肉を食べる機会は少ないのだ。

みんながこんなに喜ぶとは!

せめて2-3ヶ月に一回くらい、家族で牛肉が食べられるように仕事見つけたいなぁと決意したのだった。

 


そのあと牛肉は綺麗に解体され、骨に一片のお肉も残らない、見事なまでに食べ尽くされていた。

マサイの牛に対するリスペクトを再確認した日。

 

 

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