マサイ村に来てからというもの、予定は未定!の概念をようやく肌で分かるようになってきた。
オンタイムで生活することに何の疑問もない日本生まれ日本育ちの私は、先々の予定が立たないことに不安と苛立ちを感じることがしばしばあった。
結婚式ですら5日前にやっと決まるようなマサイ村で、数週間後の予定などたたない。
ほとんどの事は今日か明日の二択だ。
ロマがザンジバルで働いていた時のシフトは当日行ってみて「ああ、今日休みかー」「出勤だ!」というスタイルだったらしい。
ちなみにロマに、住宅ローン35年で組んでいた話をするとマンガみたいに目がまん丸になって「35年先のことなんて神様しかわかんないよ???」と狼狽えていた。
街に滞在しているアナとモニカ(妹②③)の食料が尽きたと連絡を受けた。
ロマと私はバイクで街に繰り出し、お米やウンガ(ウガリの粉)、トマト、ピーマン、にんじん、タマネギを買い込み袋に詰めて家まで持っていったが、お昼時だったので2人は学校に行っていて留守だった。
隣の住人に訳を話して食料とお金を託して、ロマと一緒に街でランチを食べた。
ランチを食べ終えて、スマホを覗くとクラウドファンディングが目標額の90万円を満額達成した事を知った。
みんなの温かい支援が、私たちの背中をそっと支えてくれている。
ロマと2人で喜びを分かち合った。
まだプロジェクト終了まで34日残っている、ならば行けるところまで行こう。
マサイ村に井戸を掘ろう。
うちの村に井戸があれば、うちだけじゃなく近所の人も汲みに来られるし、ダムに汲みに行くより近くて清潔な水が手に入る。
数百人、もしかしたらもっとたくさんの人達が清潔な水にアクセス出来るのだ。
クラウドファンディングのメインページの写真を変更して、ネクストゴールを目指すことを発表した。
「井戸掘るのに現地調査して貰わないとね。調査員の人と連絡取れる?」
「取れるよ、電話してみる。」
数分後
「いつもはダルエスサラーム(車で7時間)に居るけど、今日は近所の村の調査で近くに来てるんだって。」
「ラッキー!話聞けるかな?」
「ちょっとバイクのメンテナンス見てくるから待ってて。」
30分後、ロマは知らない男性と帰ってきた。
「この人だよ!」
展開早い。
「調査は50分くらいで終わるから、今日見てくれるって。」
今日?!もう15時だけど。
ここからうちまで1時間かかる、しかもロマのバイクは未だメンテナンス中だ。
調査員の人もポレポレ(ゆっくり)で、のんびりビールを飲んで待ってくれている。
結局、家に着いたら18時だった。
日没まで1時間、彼は早速めぼしい場所に釘を打ち装置に接続してタブレットを見ている。
私が思っていた水脈探しは金属の棒を2本持って探すもんだと思っていたので、思わず
「テクノロージア!」
と呟いた。
(最近TikTokでハマっている動画の決め台詞)
それが彼の笑いのツボに入ったらしく、フフフと笑ってくれた。
数十分後、タブレット画像は赤やらオレンジ、緑に青と彩られた分布図が映し出されていた。
縦軸が深度、青い部分が水脈だと教えてくれた。
場所を変えてもう一度検査してみると、さっきより大きい水脈が見つかった。
160mから180mの地層に、確かに大きくて濃い青が広がっている。
水脈はある、後は掘削していくだけだが180m地面を掘ってパイプを繋げるのに一体いくらかかるのか…?
調査料に1,000,000シル(6万円)払ったその瞬間から雨が降り出し、気の毒に彼はびしょ濡れになって街に帰っていった。
今後は彼を通して業者に依頼をかけるのだが、安くて腕のいい業者を探してくれるそうだ。
どうぞよろしくお願いします。
とりあえず、今朝には予想だにしていなかった現地調査が済んで一歩前進できた事を喜ぼう。
いつだって予定は未定!
出来なかった事を数えるより、出来たことを数えよう。
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